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「ピアノ教師・講師」 加藤陽子さん
職業インタビュー

加藤陽子さん
東京都出身

武蔵野音楽大学ピアノ科を卒業後、同大学院に進学。
修了後、アンサンブルピアニストとして演奏活動をする傍ら、都内の音楽教室にてピアノ講師として勤務。
英語力を生かし、東京に住む外国人の子供たちの指導にも携わる。
2012年に独立し、作曲家の夫と共に音楽事務所を設立。

-1日の仕事の流れはどのようなものになりますか?

毎日一定ではなく、1日として同じ日はないくらい毎日違います。
午前10時頃から(時には朝8時から!)大人の生徒さんのレッスンがある日もあります。
なければ、午前中はパソコンに向かって事務作業をしたり、家事をしたりします。
午後の早い時間は、大人の生徒さんのレッスンや、英会話の生徒さんのレッスンをして、子供達が学校から帰ってくる16時以降になると大忙しです。
20時くらいまでは、分刻みのスケジュールで動きます。

-1日の勤務時間や残業、休日の状況は?

日によってまちまちですね。
レッスンそのものだけではなく、生徒さんとの連絡や教材研究、諸々の事務作業も仕事のうちなので、仕事とプライベートの境目があいまいです。
休日については、演奏活動にも力を入れていた20代のころは「無くて当然」という感じでしたね。
最近は、これではいけないと思って、努めて休日を確保するようにしていますが、それでも時期によっては気が付いたら1か月半休んでなかった!というときもあります。

-ピアノ教師になるまでの経緯を教えて下さい?

小さいころはピアノ講師になることを夢見ていたのですが、 音大生時代はあまり興味がなく、将来はできれば演奏の仕事がしたいと思っていました。

積極的にピアノ講師の仕事を探していたわけではないのですが、 ある時、大学の就職課から 「外国人を相手に英語でピアノを教えられる人を探しているんだけど、やらない?」 と声をかけていただき、英語で教えるのなら面白そうだと感じて、引き受けました。

実はその頃、半ば「趣味」で英検準1級を取得し、履歴書のようなものを就職課に提出してあって、 思いもよらぬ形で英語力が役に立った形になりました。
教え始めてからは、ピアノ講師の仕事がとても楽しくて、飽きることなく今まで突っ走っています。

-ピアノ教師の収入状況を教えて下さい。

教室所属か自営かによっても変わってきますが、ほとんどの場合【歩合制】だと思います。
ピアノ講師は決して華やかで裕福な暮らしができる職業ではなく、 講師の仕事だけでは生活できずに、別の仕事を持つ人もいます。

生徒の数が少なければそれだけ収入も少ないので、新卒の頃はお小遣い程度の場合もあります。
軌道に乗れば、講師の仕事のみで生活することは可能ですが、普通の会社員に比べると、待遇や条件など決して良いとは言えません。
「音大生は不良債権である」とはよく言ったもので、 学費が高い割には、その後の生活が保障されないという世界です。

-ピアノ教師のやりがいは?

一言でいえば、「世界中に音楽の種が蒔けること」。
今はよちよち歩きのピアニストでも、将来その子の弾いた音楽が花開いて、 周りの人たちを幸せにするかもしれないし、世の中を楽しくするかもしれない!

毎日毎日、地道な作業だけれど、私はその種を蒔いて、水を遣るのが仕事だと思っています。
子供でも大人でも、誰かの成長を間近に見られることにも、とても幸せを感じています。
「できた!」の瞬間に日々立ち会って、喜びを共有できるのは講師ならではの喜びです。

-逆に苦労点・難しさを教えて下さい。

最近は、受験戦争が低年齢化して、 塾通いなどのためにピアノの練習に時間が割けない生徒もいます。
「練習すれば出来るのに・・」と思っても、本当に練習する暇がないほど忙しかったり、 プレッシャーで精神的に追い込まれたりしていると、 音楽を楽しむ余裕もなくなってしまうようで、ピアノ講師としてはとても残念に思います。

-どんな人がピアノ教師に向いていると思いますか?

相手の気持ちが読み取れる人。忍耐強い人。
なにより、ピアノと音楽に対して大きな愛情をもっている人。
レッスンは思ったようには進みません。3歩進んで2歩下がることもしばしば。
自分の思うように行かなくとも、生徒が出来るまで必ず付き合う根気と愛情が大事です。

-これからピアノ教師を目指す人に対してメッセージを

子供たちの憧れの職業の一つであり、華やかに見えますが、 軌道に乗るまでが大変で、収入や待遇面では決して恵まれているとは言えません。
それさえ我慢すれば、自分のペースと裁量で仕事が出来る貴重な職業かもしれません。

新卒の時点では指導経験を積むことが優先なので、教室に所属する方が良いと思いますが、一般に待遇は良くないので、最終的には独立開業をおすすめします。
そのためには、パソコンやインターネットを不自由なく使えることは必須で、 会計や税金の知識も必要です。

ピアノが上手に弾けるだけではこの仕事は成り立たず、殿様商売でもなく、 サービス業の一種と言ってもいいかもしれません。
講師個人の力量によって、収入も将来も変わってきます。
驕ることなく、日々研究を重ねてすばらしいピアノ講師になってください。

 

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