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なるには難易度 | 花火師としての募集自体が少ないため、自ら花火製造会社にアプローチをする必要がある。 花火師として一人前になるにも10年が必要だといわれており、なるための難易度が高い職業。 |
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年齢制限 | 花火製造会社の規定次第だが、高年齢になるほど難しくなる。 |
学歴 | 特には必要とされない。 |
収入状況 | 所属する花火製造会社の規定次第。 1000万円以上の高収入を得ている花火師も存在している。 |
花火師とは
花火師とは一般的に打上げ花火の製造業務と打ち上げ業務に従事する人のことをいいます。
夏の夜空を光で彩る花火師はいつの時代も人気の職業です。
花火師の仕事について
花火は古くは江戸時代から親しまれていますが、何かと機械化が進んだ今も、昔と変わらず職人さんの手作業でひとつひとつが製造されています。
ただ、危険が伴う打ち上げに関しては、コンピューターを使用して行われています。
そのため、現場での大きな事故は減少しています。
一人前の花火師になるには、玉貼り3年、星掛け5年ともいわれ、少なくみても10年以上の修行が必要。
花火製造の他には祭や花火大会の主催者と打ち上げ時間やどのような花火にするかなどの打ち合わせも大切な仕事の一つ。
会場の広さや、打ち上げ場所の事情などを考慮して、最適な花火を用意し、打ち上げます。
花火の大きさ
花火の大きさにもいろいろなものがあり、小さいものは外径5センチから、大きいもので外径1mを超える花火もあります。
大きい花火ほど高く打ち上げる必要があり、外径1mを超える40号玉ならば、約600mの高さまで打ち上げます。
外径1m(400㎏以上)を超える花火が600mも上空に飛んでいく様は職人芸としか言いようがありません。
新潟県の「片貝まつり」では例年40号玉が打ち上げられています。
季節によって仕事内容が異なる
冬場は地道に花火作りを行い、夏場は花火を打ち上げます。
最盛期の7月~8月はかなりの忙しさ。
花火大会の行われる事の多い土日はもちろん忙しく、作業が深夜になることも珍しくはありません。
打ち上げの準備、撤去など力仕事も多く、ガテン系職業一面もあります。
仕事場について
勤務地である花火工場は周囲の安全を考えて、人里離れた場所にあります。
その為、当然ながら花火師は人里離れた少し田舎で働くことになります。
花火業者に就職
花火師
花火師になるには
花火師になるには花火の製造や企画をしている会社に就職することが一般的です。
しかし、花火会社の多くは小規模企業で、採用を縁故などで行うケースも多く、一般の採用はほとんど行っていません。
当然、求人広告などで募集することもめったにないようです。
花火師になりたいのならば、花火会社に直接問い合わせをするなどして、自分から行動することが必要です。
全国に打ち上げ花火の製造会社は約130社。
花火 会社 で検索するといろいろな花火会社が検索できます。
花火に関わる人には、花火師の他に、花火の最盛期である7月~8月に花火師さんのお手伝いをする人「打ち上げ従事者」がいます。
花火師としていきなり正社員雇用されるのではなく、打ち上げ従事者として最盛期だけ手伝いをすることによって、そこから経験とコネをつくり正社員の花火師さんになることもあるそうです。
とりあえずは、花火の仕事に関われるように行動してみれば良いでしょう。
資格について
花火師になるために必須の資格などは必要ありませんが、関連資格には以下のものがあります。
◇火薬類取扱保安責任者:合格率は約30%程度。花火師になるために必ずしも必要な資格ではありません。
◇煙火消費保安手帳:保安講習を受講すれば取得できますが、取得は花火関係者に限定されているため、一般の人は取得できません。花火関連業務に就いてから取得することになります。
打ち上げにはこの資格が必要。
煙火消費保安手帳は花火業界の関係者でないと取得できませんが、火薬類取扱保安責任者は誰でも受験可能であるため、取得してれば花火会社に問い合わせる際、良いアピールになるでしょう。
割合としては少数ですが、女性の花火師さんもいます。
正社員としてではなく、パートとして働く女性の職員もいます。
【関連リンク】 日本煙火協会
収入について
花火師の年収は所属する会社次第。
花火会社の初任給は15万円~程度(高卒)。
熟練した職人ともなると、年収1000万円を超える花火師も存在しているそうです。
-更新13-08-01 -チェック18-08-01