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なるには難易度 | 通関業者に入社し、通関士資格を取得すればなることができる。 なるために勉強が必要だが、そこまで難易度の高い資格ではない。 |
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年齢制限 | 特に制限はない。 |
学歴 | 特に制限はない。 |
収入状況 | 一般的なサラリーマンと同程度。 |
通関士とは
日本では国は様々な商品や物品、食物などを諸外国から輸入したり、日本から輸出したりしています。
輸出入を行う際には、国によって定められたさまざまな規制がありますが、それらの規制は複雑かつ専門的で簡単なものではありません。
そこで、輸出入業者に代わって通関業務を行うのが通関士です。
通関士として活動を行うには「通関士」の国家資格が必要です。
実際の職場では、まだまだ男性が多いようですが、最近は女性の受験者が増加傾向にあり、1/3程度が女性です。
仕事内容について
通関士の主な仕事内容は、日本と海外で行われる輸出入の際に税関への許可の申請や必要となる手続きを輸出入業者に代わって行うことです。
輸出入業者が自身で申請を行うことも可能ですが、手続きには専門的な知識が必要になるため豊富な知識をを持った通関士に代行を依頼するケースがほとんどです。
通関士の主な仕事内容
◇通関手続きの代行
関税の計算や商品が各種法律(薬事法・食品衛生法など)に違反していないかのチェック。
◇通関書類の作成
申告の際に必要になる書類の作成。
◇その他
税関でトラブルがあった場合などに不服申し立てや異議を輸出入業者の代わりに申し立てる。
勤務地について
通関士は輸入・輸出量の多い工業地帯である京浜、阪神、中部地区に集中しています。
規模が大きなところであるほど取り扱う貨物の種類が多くなるため、それだけ幅広い知識が必要になります。
年一回の通関士試験を受験する
(受験資格に制限なし)
合格
通関士
(税関長による“確認”が必要。通関業務を取り扱う企業への就職も必要)
通関士になるには
通関士になるには年に一回(10月頃)に開催される通関士試験に合格する必要があります。
合格率は10%~30%程度と資格取得難易度は比較的高く、独学で合格する人もいますが、資格スクールや通信講座を利用して勉強する方法が一般的。
学習に費やせる時間にもよりますが、働きながらの勉強だと1年程度の時間は必要になります。
資格取得までの総学習時間は400~500時間程度といわれています。
-通関士試験の合格率-
平成26年度 受験者:7692人 合格者:1013人 合格率:13.2%
平成25年度 受験者:8734人 合格者:1021人 合格率:11.7%
平成24年度 受験者:8972人 合格者:769人 合格率:8.6%
通関士資格を取得しているだけでは通関士として活動することは出来ません。
通関業務を取り扱う企業に所属して初めて通関士として活動することが出来ます。
この資格を取得する人は通関関係の仕事に就いた後に取得する人が多く、通関士として活躍したい人は、とりあえず通関・物流関係の会社に就職をめざそう。
進学先と語学力について
取引量の多い英語や中国語に強い通関士は重宝される傾向にあります。
通関士試験合格に対して特に有利になる進学先はありませんが、通関士として活躍している人は大学卒業以上の学歴が多く、語学や法律系知識を学習できる進学先が良いでしょう。
収入状況
通関士は通関関係、物流関係の企業に所属して活躍しています。
そのため、通関士の年収・収入は物流業界の給与水準と同程度で、世間一般の企業と大差はありません。
通関士資格取得者には、数千円から1万円程度の資格手当が支給されることもあるようです。
-更新12-12-01 -チェック15-07-01