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なるには難易度 | 税理士試験に合格すれば資格が取得できるが、合格までに5年以上かかる人がほとんど。 なるための難易度は相当高い。 |
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年齢制限 | 特にはない。 |
学歴 | 特に必要な学歴要件はないため、どんな学歴からでもなることは可能だが、大学進学者の方が受験資格を満たしやすい。 実際、税理士には大卒者が多い。 |
収入状況 | 平均年収は700万円程度。 |
税理士とは
税理士とは国家試験である税理士試験に合格した税金の専門家のこと。
日本全国では約7万人の税理士が活躍しています。
その内80%以上は40歳以上。
仕事内容について
税理士の仕事は主に個人や企業の依頼を受け、税金関係の書類作成やコンサルティングを行う事です。
複雑な税体系に関する相談を受けることもあり、明確な受け答えのできる高度な知識が必要になります。
税制度は毎年のように頻繁に変更が行われるため、税理士になってからも勉強の日々が続きます。
企業の経営陣と会う事も多く、人当たりの良さも要求される職業です。
また、高度な経営知識を活かして、企業の経営相談にのることもあります。
税の専門家であり、経営の専門家ではない税理士ですが、多くの経営者と意見を交換することが多いため、経営に関する知識も自然に身についてくるものだといいます。
税理士は2月~3月が特に忙しい
税理士の仕事の中でも忙しい時期があり、確定申告期の2月~3月や企業の決算が集中する3月が特に忙しくなります。
それらの時期は残業続きの日々が続くことでしょう。
勤務時間や休日は普通の企業と同じ状況ですが、基本的には忙しい事が多いようです。
受験資格取得
税理士試験受験
5科目合格
税理士
(税理士登録には2年以上の実務経験が必要)
税理士になるには
税理士は国家試験である税理士試験を受験し、合格すればなることができます。
まずは受験資格
税理士試験を受験するには、まずは受験資格を取得する必要があります。
受験資格は下記の通りです。
大学や専門学校に通えば比較的容易に取得は可能。
大学などに進学しなくても、日商簿記検定1級を取得すれば受験資格が得られます。
自身に適した取得方法を選択すると良いでしょう。
詳細は国税庁。
【税理士試験の受験資格】
1.大学、短大、高専、専修学校(1700時間以上の授業時間)を卒業し法律学、経済学に関する科目を1科目以上履修した者(一般教養でも構わない)
2.大学3年以上の学生で、法律学、経済学を含め62単位以上を取得した者
3.日商簿記検定1級合格者
4.全国経理学校協会主催簿記能力検定試験上級合格者、など
受験資格取得後は
無事に受験資格を得ることができたら、税理士試験に挑みます。
税理士試験には11科目あり、その内の5科目に合格すれば税理士になることができます。
科目合格制になっている為、1年に1科目ずつ5年かけて5科目取得しても、1年で一気に5科目に合格しても問題ありません。
5科目合格に10年かけても問題はなく、あきらめなければいつかは合格できる可能性の高い資格といえます。
早い人で2年くらいの学習期間で税理士になる人もいますが、ほとんどの人は3年以上は必要です。
独学で合格する人はほとんどおらず、多くの人は資格スクールを活用しています。
税理士試験に合格し、2年以上の実務経験を積めば税理士として登録・活躍することができます。
実務経験の期間は試験の前後どちらでも、問題ありません。
税理士になりやすい進学先
進学先としては大学の経済学部や商学部が経済的知識を習得する上で役立ちます。
実際、税理士試験の合格者の7割程度は大学進学者です。
ただ、専門学校など他の進学先からの合格者も多く、特別に大学進学にこだわる必要はないでしょう。
税理士の就職先
税理士になった後の就職先には税理士事務所・会計事務所がメインになります。
その他には、税務に関する知識を生かして一般企業で勤務する税理士もいて、活躍のステージは幅広い職業です。
税理士には独立志向の強い人が多いのですが、近年は税理士事務所の数が増加したことで飽和状態に近く、なかなか簡単ではないようです。
【関連リンク】 税理士のキャリアアップチャート
収入について
税理士の収入状況は一般的な大手サラリーマンと同程度で平均年収は713万円。
※平成24年賃金構造基本統計調査。
開業税理士なら高収入が期待でき、年収1000万円以上の税理士も多数存在しています。
開業税理士の平均年収は2000万以上。
一社あたりの報酬金額は3万円~5万円位が一般的で、この数をいかに増やすかが開業税理士としての収入を左右します。
平成24年 項目 | 男 | 女 | 合計 |
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平均年齢 | 42.1歳 | 44.3歳 | 42.8歳 |
勤続年数 | 10.9年 | 12.5年 | 11.5年 |
労働時間 | 158時間 | 154時間 | 157時間 |
超過実労働時間 | 13時間 | 7時間 | 11時間 |
平均月収 | 52.5万円 | 43.5万円 | 49.6万円 |
平均賞与(ボーナス) | 126.8万円 | 101.7万円 | 118.7万円 |
平均年収 | 756.8万円 | 623.7万円 | 713.9万円 |
税理士の将来性について
弁護士や公認会計士の資格取得者は登録のみで税理士業務を行う事ができます。
近年は公認会計士と弁護士の試験制度が変更され、合格者数が大幅に増加したことで、弁護士・公認会計士業界では就職難問題が発生しています。
就職できずに余った人材が税理士業務に流入してくる事が予想され、将来的には税理士の状況が厳しくなる可能性もあります。
強力なライバルになる事は確実で、税理士として成功するにはこれからいっそうの努力が必要になることでしょう。
-更新13-04-15 -チェック15-04-15