なるには難易度 | 現在は、少子化の影響で大学の授業数、教員数が減少傾向にあるため狭き門になっている。 |
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年齢制限 | 特に明確な制限はない。 |
学歴 | 大学卒以上の学歴がほぼ必須。 ※特定分野で卓越した実績があれば学歴は問われない事が多い。 |
収入状況 | 平均年収は数十万円~300万円程度だと言われている。 講義を何コマ担当できるかで年収が決まる。 |
非常勤講師とは
非常勤講師とは、大学や専門学校などの各種学校で1コマ(時間)契約で働く講師・先生のことを言います。
非常勤講師として働く人達は他に本業(民間企業や官公庁など)を持っていたり、別の学校で正規職員として勤務しながら、他校に講師として活動している人も多い。
その一方で、本業を持たずに、「専業非常勤講師」として非常勤講師の仕事だけで生計を立てている人もいます。
一人が約3校を掛け持ちした場合、平均年収は約300万円程度だと言われています。
※状況による。
仕事内容
非常勤講師の仕事は学生に対して講義を行うこと。
講義の内容に専任も非常勤も関係はないため、クオリティの高い授業が求められます。
講義前には、どのようにすれば理解が深まるかを考えながら授業内容の確認、資料作成などの事前準備を行います。
仕事は授業を行い学生に指導をすることが中心になりますが、非常勤講師から安定した立場が保証される専任教員になるためにも、専門分野の研究実績をつくることが求められます。
非常勤講師の場合、何校も講義を掛け持ちしているケースが多く、学校と学校の移動に苦労することも。
勤務時間は講義の都合次第。
各種学校の募集に応募
採用
非常勤講師
非常勤講師になるには
各種学校の募集に応募し、採用されれば、非常勤講師になることができます。
採用には職歴、経験、学歴、研究実績などが重視されます。
ほとんどの募集で教員免許や大学卒以上の学歴が必須要件とされています。
以前は、非常勤講師として経験を積み、その後、専任の教員になり准教授、教授へとステップアップするルートが確立されていました。
しかし、少子化の影響で経営に余裕が無くなった学校が増加し、正規雇用の教授や講師の採用を絞り込むようになりました。
その結果、以前からのステップアップを踏襲する事ができずに、専任教員になれない非常勤講師が増加しています。
今後も、少子化の流れが止まることはなく、環境は悪化の一途をたどると言われています。
進学先について
非常勤講師になりやすい進学先は大学です。
多くの人が教授や准教授などの専任教員を目指し、そのステップアップの課程で非常勤講師を経験します。
※もちろん、非常勤講師を専門として活躍している人も多数います。
収入状況
非常勤講師の年収は担当するコマ数(時間数)によって増減します。
平均的には週一回、月4回で1コマあたり、月2万円~5万円程度。
非常勤講師は1年契約が基本になるため、1コマあたり年間で24万円~60万円にしかなりません。
何校も講義を掛け持ち、ぎりぎりで生活している人がほとんどですが、それでも非常勤講師の年収は300万円程度。
年収300万円未満も多く、担当の少ない人であれば年収100万円台の人も珍しくありません。
ちなみに、大学教授になった場合の年収は1080万円。
※平成24年賃金構造基本統計調査より。
同じ学生を指導する仕事をしていながら、これほどの格差が生じていることに対して、業界では大きな問題にもなっています。
不安定な待遇
1年契約が基本の非常勤講師は契約の打ち切りが簡単に行われるため雇用の調整弁になりやすく、カリキュラムの変更や少子化の影響があれば、突然、雇用を停止されることも珍しくありません。
勤め先(学校)での社会保険に加入している人は全体の約4%で、ほとんどの非常勤講師が高額な国民健康保険に加入している現状です。
非常勤講師のままでは、経済状況はかなり厳しいようです。
-更新13-03-01 -チェック18-04-01