「柔道整復師」とは、打撲、捻挫、挫傷(筋、腱の損傷)、骨折、脱臼などの施術をする職業です。
ほねつぎ・接骨師・整骨師等の名称があります。
また、柔道整復師は医薬品や手術などで治療を行う医者とは異なり、人間の自然治癒力を活用しての治療を行います。
柔道整復師はその名の通り、柔道と密接な関係にあり、柔術の活法が起源となっています。
昔は柔道場に併設されることが多かったそうです。
【関連リンク】 日本柔道整復師協会
柔道整復師の主な仕事内容は骨折やねんざ、脱臼などの治療を行うことです。
治療では外科手術のように、出血を伴うものはなく外部から素手で施術を行います。
患者さんの体を、動かしたり、持ち上げたりと完全に肉体労働。ハードな仕事内容です。
会話をしながら施術することの多い柔道整復師は接客業、サービス業の一面もあり、
高齢者や若者、男性女性問わず楽しく会話ができる能力も必要です。
ねんざなどで接骨院を訪れる人は、スポーツ・運動をしている人も多く、幅広いスポーツ・運動の知識が必要です。スポーツ経験者なら、なお良し。
労働時間は勤務場所によって様々ですが、接骨院などは9時〜12時、16時〜20時といった2部制の時間体系になっているところも多く、拘束時間は長くなります。
高校卒業
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柔道整復師養成学校(3年以上)
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柔道整復師国家試験受験
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合格
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柔道整復師
柔道整復師になるには、高校を卒業後3年以上の柔道整復師養成学校に入学・卒業する必要があります。
柔道整復師養成学校はほとんどが3年制の専門学校で、短期大学や4年制大学は少数。
【柔道整復師養成学校一覧】
2000年に規制が緩和され、現在では毎年、5000人以上の柔道整復師が誕生しています。
柔道整復師養成学校を卒業後すれば、柔道整復師国家試験受験資格を取得することができます。
その後、
国家試験を受験し合格すれば柔道整復師となります。
国家試験の合格率は例年7割〜8割程度。
合格後は接骨院や治療院、病院などに就職する人がほとんどです。
その他の就職先としてはスポーツジムやフィットネスクラブのインストラクターなどがあります。
資格取得者が大きく増加したことで、これからは就職できない柔道整復師が出てくる可能性が高いと予測されています。
独立開業を目指す人は、資格取得後とりあえず接骨院や病院に勤務し、数年間経験を積んでから開業するケースが一般的です。
柔道整復師の治療に対しては保険が適用される為、比較的安定した収入が期待できます。
月収にして20万円前後が一般的なラインで、独立を考えないと収入の伸びは期待できないとか。
柔道整復師の実に8割が自分で開院し独立しています。
接骨院として独立すれば結構な収入が期待でき、年収1千万円以上も珍しくはありません。
ただ、最近は柔道整復師の数が規制緩和によって大幅に増加したため、これからは新規の独立が厳しくなると予想されています。