職業ガイド>福祉・医療系職業>あ行の職業>MR(医薬情報担当者)
なるには難易度 | 特別難易度の高い職業ではないが、なるためには大学卒以上の学歴と営業職への適性が求められる。 |
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年齢制限 | 20代の若手の採用が多い。 |
学歴 | 大学以上の学歴を求められる事がほとんど。 大学進学が必須の職業。 |
収入状況 | 製薬会社は給与が高く設定されている。 MRの平均年収も世間一般よりは高いのが通常。 |
MR(医薬情報担当者)とは
MR(医薬情報担当者)とは「medical representative」の略称で、製薬会社などに勤務し医薬品の効能や有効性・安全性などの伝達を主な職務としている職業。
簡単に言えば、病院に薬を紹介するセールスマンのような職業です。
仕事内容について
MRの仕事は医薬品の品質や有効性を正しく伝達し、自社の医薬品を売り込むことです。
実際には取引先の病院の医師を訪問し、説明資料やパンフレットを手に自社製品の説明・紹介を行います。
MRは忙しい
MRの仕事は忙しいことが通常です。
・取引先の病院に訪問する必要がある。
・医者は基本的に忙しいため、ピンポイントで空き時間に訪問する必要がある。
・次々と販売される薬の勉強を絶えず続ける必要がある。
・ノルマがある。
ただ、2012年に接待の業界規制が強化されたため、かつてのような「接待三昧」がほとんど無くなり、MRの仕事は楽になったそうです。
2012年以前は自社の医薬品を採用して貰おうと、製薬会社間で激しい接待攻勢が当たり前でした。
ノルマは厳しい
MRである以上、「ノルマ」の存在は避けて通れません。
ノルマのない製薬会社は「0」といっても良いでしょう。
特に外資系は厳しく、常にランキングで序列化され、上層部からのプレッシャーはかなりのものだといいます。
外資系ほどではありませんが、日本国内の製薬会社のノルマも相当なもので、このプレッシャーに耐えきれずに退職する人も多いそうです。
相当な「ガッツ」が無いと続けられない職業であることは間違いありません。
勤務状況について
休日は基本的に土曜・日曜・祝日で一般の人と変わりはありません。
土曜日や日曜日に開業している取引先がある場合は、状況に合わせて出社することもあります。
勤務時間も一般の人とさほど変わりは無く、基本的には9時から18時くらいに設定されています。ただ、取引のある病院の状況に合わせる形でフレキシブルに対応する事も多いようです。
大学卒業
採用
MR(医薬情報担当者)
MR(医薬情報担当者)になるには
一般企業と同様に製薬会社の募集に応募して、採用されればMRになることができます。
入社前に薬の特別な知識が求められる事はありません。
新卒のみでなく中途採用も行われています。
採用後は
採用後には、研修で医薬品に関する知識を徹底的にたたき込まれ、まずは公益財団法人MR認定センターが実施している「MR認定試験」の取得が求められます。
MRとして働くために必ず必要な資格ではありませんが、事実上の必須資格となっています。
基本的にはこの資格を取得してからMRとして活動します。
年齢構成と男女比
※MR認定センターデータ年齢構成を見ると30代・20代が多く50代以上となるとかなりの少数になっています。
また、圧倒的な男性社会で男性の割合が85%以上を占めています。
女性に関しては20代が多く30代以上になるとかなりの少数になっています。
これは結婚や出産を機に退職・転職している人が多いため。
子供を出産した後で、働きながら忙しいMRの職業を続けるのはなかなか難しいのでしょう。
進学先について
進学先については大学への進学を第一に考えましょう。
大学に進学せずにMRになることはかなり難しく、最低条件と言えます。
基本的に応募条件は「大学卒以上」と規定されているため、専門学校卒や高卒では応募すらできないのが現実です。
入社してから多くの知識を修得する必要があるため、基礎学力に強い大卒者のみしか採用されないのは仕方のない事といえます。
また、大手では有名大学出身者を中心に採用が行われるため、大手の製薬会社を目指すなら有名大学の進学を目指した方がよいでしょう。
学部について
学部は理系・文系問わずにどのような学部からでも問題はないようです。
「薬」というイメージから理系の方が歓迎されそうなものですが、実際には文系出身者も多く文系・理系はそれほど重要視されないようです。
収入について
MRは基本的に製薬会社に勤務しています。
特殊な知識や技能を持った人が集められる製薬会社では、その特殊性の対価として給与が高く設定されています。
そして、MRの給与も同様に高く設定されています。
転職サイトDODAの「MR」の平均年収データでは以下の様な数字が算出されていました。
男性:702万円(中央値:650万円)
女性:513万円(中央値:500万円)
外資系から日本企業、大小さまざまな製薬会社がありますが、大手の製薬会社では年収が1000万円を超える所もあります。
また、小企業でも年収で500万円以上は支給されるといいます。
世間一般の平均年収が400万円程度といわれている中、相当な高収入が期待できる職業と言えるでしょう。
社名 | 平均年収 |
シンバイオ製薬 | 1087万円 |
エーザイ | 1063万円 |
アステラス製薬 | 1014万円 |
第一三共 | 998万円 |
武田薬品工業 | 955万円 |
中外製薬 | 927万円 |
小野薬品工業 | 876万円 |
-更新11-11-01 -チェック13-11-01