なるには難易度 | 2015年現在、日本の切手デザイナーの人数は7人。 人数が少なく、例年採用が行われているわけではないため、なることはかなり難しい職業。 |
---|---|
年齢制限 | 不明。 |
学歴 | 美術大学・美術系専門学校の卒業者。 |
収入状況 | 日本郵便株式会社の規定による。 |
切手デザイナーとは
切手デザイナーとは日本で発行される「切手」の企画からデザインまでを行うデザイナー。
かつては郵政省の公務員「技芸官(デザイナー)」として採用されていました。
現在(2015年)は民営化された日本郵便株式会社 郵便事業本部 切手・葉書部 切手デザイン担当部の社員として7人の切手デザイナーが働いています。
※日本郵便株式会社のスタッフは約20万人。
仕事について
年間に新しく作られる切手の数は約40種類。年間発行枚数は5億枚以上。
7人のデザイナーそれぞれが請負い、1人当たり6枚~8枚程度のデザインを担当します。
切手デザイナーの仕事は切手発行に際してのデザインプロセスを全て担当する事です。
1.企画
2.作画(デザイン)
3.図案考証
まずは発行計画を元に会議を行い方針を決定します。
その後、デザインにとりかかり作成後に図案考証を行います。
問題がなければ入稿となり、実際に切手が印刷され発行されていきます。
※図案考証とは切手に描かれた図やデータが間違っていないか専門家などに依頼して確認する事。
切手は有価証券であり、それ自体に価値のある商品です。
発行数も膨大で日本の全国民が使用するものであるため、デザインの精密さからインクの種類まで一般的な印刷物とは比べものにならないほどの労力がかけられています。
切手のデザインについて
切手のデザインは省庁からの推薦など、様々な要素が加味されて決定されます。
そのため、デザイナーが好き勝手にデザインすることはできません。
また、動物や植物をデザインする時は存在感を忠実に再現するために、専門家から写真や実物を借り受け参考にすることも多いそうです。
勤務地について
霞ヶ関にある日本郵便株式会社本社が勤務地となります。
日本郵便株式会社の切手デザイナー
採用募集に応募
採用
切手デザイナー
切手デザイナーになるには
切手デザイナーになるには、切手デザイナーの募集に応募し採用されればなる事ができます。
募集は日本郵便株式会社で行われますが、切手デザイナーは日本に7人しか存在しておらず採用枠がほとんどありません。
また、いつ募集されるのかも明確に決められていません。
おそらく、欠員が発生した時のみの募集になりますが、常に採用情報を注視しておく必要があります。
採用人数はおそらく1名になると考えられ、相当な競争倍率になることが予想されます。
【過去の募集要項】
・美術系大学又は美術系専門学校卒業者。卒業見込み者。
・コンピュータ・グラフィックス等、コンピュータを使用したデザインの専門知識所持者。
2017年日本郵便株式会社採用ページ
日本郵便経験者採用ページ
進学先について
美術大学か美術系専門学校に進学し、コンピューターを使用したデザインの勉強をしておくと良いでしょう。
制作ツールはマックとワコムのペンタブレットが基本スタイルになります。
収入について
切手デザイナーの詳細な年収は不明です。
現在は郵便事業自体が民営化され、給与体系の変更も行われていますが、かつては郵政省の公務員だったこともあり、現在でも公務員に近い給与体系を採用していると思われます。
国家公務員の平均年収は約662万円でした。
※2014年