なるには難易度 | 難関の公務員試験である「外務省専門職員採用試験」に合格する必要がある。 |
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年齢制限 | 20歳以上30歳未満の年齢制限がある。 |
学歴 | 外務省専門職員採用試験の受験資格に学歴による制限はない。 ただし、試験の合格には高度な語学力と学力が必要になるため、最低でも大学に進学できる位のものを持っていないと合格は不可能。 実際、合格者は大卒者がほとんど。 |
収入状況 | 外務省専門職員は公務員であるため、公務員の規定に準じて給与が支給される。 |
外務省専門職員とは
外務省専門職員は日本国が諸外国、また、その要人と接触する際に最前線で通訳や交渉などを行う特定の国や言語、文化などに関するスペシャリストです。
外交官という立場の外務省専門職員ですが、外交の最前線で中心になって交渉などを行うのは、国家公務員採用総合職試験(以前の国家1種試験(キャリア官僚))に合格し、外務省に幹部候補として採用された人達です。
外務省専門職員は外交の最前線で活躍する幹部達を、様々な面から補佐する立場にある職業といえます。
いわゆる、外交官の中堅職員といえます。
仕事内容について
外務省専門職員は日本国が諸外国、また、その要人と接触する際に最前線で通訳や交渉などを行う特定の国や言語、文化などに関するスペシャリストです。
外務省の本省や各国在外公館に勤務し、広報活動や在留邦人、旅行者の保護なども行います。
外務省の幹部がしっかりと外交の舵取りをできるように、必要な情報収集などの業務も行います。
外務省専門職員採用試験に合格し、外務省に採用された後は、1ヶ月間、外務省研修所(神奈川県相模原市)において、語学研修があります。
その後、外務省本省に勤務したのち、再び研修所における研修を経て、原則として研修語を履修するのに適した国にある在外公館に外交官補として配属になります。
在外公館では、館務に従事することなくその国の大学等で研修語について約2年間(アラビア語は3年間)の在外研修を受け、研修終了後は、そのまま館務に就くか、あるいは研修語を国語(又は通用語)とする別の国にある在外公館に転勤になるか、又は本省に戻って勤務することになります。
5年ごとくらいに本省勤務(日本)と在外公館(外国)を繰り返します。
外国勤務が多くなり、いろいろと大変な職業であるようです。
そのため、途中で退職する人の割合も高い。
採用時に採用者に対する研修語が決まります。
(外務省専門職員は研修語として外国語の学習が必須)
研修後が英語なら英語圏の国への勤務、アラビア語ならアラビア語圏の勤務になるのが通常であるようです。
つまり、その言語が地球の僻地の言語だと、僻地の国への出国勤務がほぼ確定することになります。
外務省が独自に実施している外務省専門職員採用試験を受ける
(第1次試験と第2次試験がある)
合格・採用
外務省専門職員
外務省専門職員になるには
外務省が独自に実施している外務省専門職員採用試験に合格すれば外務省専門職員になることができます。
試験の難易度は高く、平成22年度は受験者数465人 合格者34人 合格率7.3%でした。
受験者 | 合格者 | 合格率 | 倍率 | |
平成23年度 | 398人 | 40人 | 10.0% | 9.9倍 |
平成22年度 | 465人 | 34人 | 7.3% | 13.6倍 |
平成21年度 | 442人 | 39人 | 8.8% | 11.3倍 |
進学先について
進路選択の際には大学を選択したい。
試験科目に語学、憲法などの文系・法律科目が多く出題されるので、文系の方が良いでしょう。
特に試験合格にはかなりの語学力が必要になってくるのでしっかりと対策しておきたい。
合格者の語学力は高く、TOEIC高得点者・英検上級取得者がほとんど。
受験資格など
【受験資格】
◇受験年4月1日の時点で年齢が20歳以上30歳未満の者。学歴は問わない。
◇受験年4月1日における年齢が21歳未満の者で、次に掲げる者。
1. 大学を卒業した者及び翌年3月までに大学を卒業する見込みの者。並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者。
2.短期大学又は高等専門学校を卒業した者。受験年の翌年3月までに短期大学又は高等専門学校を卒業する見込みの者。 並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者。
※日本国籍でない者、外国国籍の者は受験不可。
【試験概要】
第1次試験と第2次試験があり、1次試験は一般教養・外国語試験などの知識を問う試験で、2次試験は外国語での会話試験や面接などの人物試験がある。
【関連リンク】 外務省
収入について
初任給は206796円(平成24年)。
その他に通勤手当、扶養手当、住居手当、ボーナスなど各種手当てが支給されます。
外務省専門職員も他の公務員と同様に公務員の規定に沿って給与が支給されますが、諸外国の大使館などで勤務する外国勤務の場合には、外国勤務に対しての手当が支給されるため、他の一般的な公務員よりは、収入が多くなります。
ただ、治安の悪い国に派遣された場合は、自宅のセキュリティに費用をかけなければならなかったり、仕事の延長で各国要人とのコミュニケーションをとるためのパーティーを開かなければならなかったりと、諸外国での勤務には、意外なところでお金が必要になることもあります。
-更新13-02-01 -チェック16-02-01