なるには難易度 | 公務員試験をクリアする必要があり、難易度は高い。 |
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年齢制限 | 採用試験での年齢制限は21歳以上30歳未満。 平成25年現在では40歳未満まで受験できる、社会人採用試験も行われている。 |
学歴 | 法務省専門職員採用試験の受験資格に学歴の要件はなく、誰でも受験が可能。 ただし、試験のレベルは大卒程度であるため、大学卒業レベルの学力が求められる。 |
収入状況 | 法務教官は国家公務員。 国家公務員の平均年収は約660万円。 |
法務教官とは
法務教官とは主に少年院や少年鑑別所に勤務し、非行を犯した少年達に専門的な矯正教育を行い、円滑な社会復帰への指導を行う国家公務員です。
なるためには国家公務員採用試験を受験する必要がある。
例年、採用者数は男女併せて200人程度。
仕事内容について
法務教官の仕事内容は主に少年鑑別所や少年院で、非行を起こした少年たちが更生できるように矯正教育を行い、よりよい社会復帰ができるよう指導することです。
法務教官の職場には主に「少年院」「少年鑑別所」の2つがあります。
【少年鑑別所】
少年鑑別所(収容期間は最長8週間)とは、非行を起こした少年が、家庭裁判所で審判を受けるまでの間、収容される施設です。
少年鑑別所で勤務する場合、少年が安心して審判を受けられるよう身柄を保護し、心のケアを行いながら、面接を行い、少年の問題性や改善の可能性を探ります。
心理学や教育学などの専門的な知識を活用し、その後の審判や少年院での指導に活用すべく鑑別結果通知書を作成したりします。
【少年院】
少年院(収容期間は2年以内)は家庭裁判所の審判で、保護処分として送致された少年達に、更生の為の教育をする施設です。
少年院に収容された少年の問題点を調査し、集団活動や面接、カウンセリングなどを通して円滑な社会復帰ができるように矯正教育を行います。
少年院を出た後は心を入れ替え、まじめに仕事を行い、結婚し、幸せに暮らしている人もいます。
その一方で、更正を約束し合い社会に送り出したものの、うまく社会生活を送ることができずまた犯罪を犯して出戻ってくる少年も少なくありません。
自身が担当していた少年少女のそのようなニュースを聞いた時にはなんともいえない気持ちになるそうです。
勤務時間と勤務地
1週間の勤務時間は38時間45分。
週休2日制が採用されているので休日も保証されています。
1日8時間の勤務の昼間勤務を行う場合と交替制勤務を行う場合があります。
最近は、少年犯罪増加の影響で収容者数も増え、残業時間が増える一方だとか。
勤務地に関しては基本的に本人の希望が考慮されるしくみになっているため、採用管轄内での異動が中心。 希望と全く違う勤務地に飛ばされることはほとんどありません。
法務教官になるには
法務教官になるには、公務員試験である法務省専門職員(人間科学)採用試験を受験し、合格すれば法務教官になることができます。
採用試験には法務教官A(男子)と法務教官B(女子)があり、法務教官Aは主に男子収容者に対しての、法務教官Bは主に女子に対しての職務を遂行します。
法務教官A(男)の競争倍率は平均で10程度。
平成24年度:申込者数:1066人 最終合格者数:151人 倍率:7倍
法務教官B(女)の競争倍率は5倍程度。
平成24年度:申込者数45人 最終合格者:8人 競争率:約5.6倍
法務省専門職員(人間科学)採用試験の難易度は国家公務員一般職試験(大卒程度)と同レベルで、学力的には大学卒業レベルです。
試験対策として多くの人が公務員資格スクールを利用しているようです。
法務教官として採用された後は、約3ヶ月間の基礎科研修があります。
【関連リンク】国家公務員採用情報
収入について
平成24年の初任給は230926円。(東京都特別区の場合)
その他にも各種手当てが支給されます。
法務教官は国家公務員。国家公務員の平均年収は約660万円。
勤務地近辺に宿舎がありますが、家賃は原則無料です。
公安職である法務教官はその職務内容から、行政職よりも若干(12%程度)収入は多く設定されています。
【公安職】
一般職公務員のうち、警察官・皇宮警察官・入国警備官および検察庁・公安調査庁・海上保安庁・刑務所・少年院などに勤務する職員のこと。
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