なるには難易度 | 裁判所職員採用総合職試験(人間科学区分)に合格し、採用される必要がある。 国家公務員総合職試験(昔でいえば、キャリア官僚になるための試験)レベルの難関。 なるためのハードルは高い。 |
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年齢制限 | 公務員試験に21歳以上30歳未満の受験制限がある。 |
学歴 | なるために必ず必要な学歴はない。 ただし、難関公務員試験であるため、大学卒業以上の学力が求められる。 |
収入状況 | 家庭裁判所調査官は国家公務員。 国家公務員の平均年収は約660万円。 |
家庭裁判所調査官とは
家庭裁判所調査官は、家庭裁判所での調停や審判を行う際に必要となるトラブルの事実関係や背景、問題点などを調査する国家公務員です。
仕事内容について
家庭裁判所には【家事部】と【少年部】の2つの部門があります。
どちらの部に所属するにしても、法律的・心理学的な知識が重要なのは言うまでもありませんが、非行少年やトラブルを主に担当することから、人間としての基本的な強さ・やさしさが必要な職業といえるでしょう。
また、さまざまな関係者から事情を聞き出だすために直接、現地に出向くケースも多く、出張も多くなります。
【家事部】
家事部では離婚や遺産相続、児童虐待などの「家庭内のトラブル」を取り扱います。
離婚や相続問題、家庭内のさまざまなトラブルに対し、当事者、関係者から事情を聞きだします。
それらの情報をもとに問題点を調べ上げ、解決への援助を行います。
【少年部】
少年部では少年犯罪などを取り扱います。
非行に走る少年・少女は家庭内や生活環境になんらかの問題を抱えていることがほとんどです。
それらの背景を踏まえ、非行に至った原因などを調査し、更正への解決策を探ります。
異動や休日について
家庭裁判所は全国各地にあり、異動も数年ごとに全国規模で行われます。
勤務時間は一般的な公務員と同様に、土日祝が休日の週休2日制となります。
裁判所職員採用総合職試験(人間科学区分)を受験
合格
家庭裁判所調査官補となる
裁判所職員総合研修所に入所(2年)
家庭裁判所調査官
家庭裁判所調査官になるには
家庭裁判所調査官になるには、まず公務員試験である裁判所職員採用総合職試験(人間科学区分)を受験・合格する必要があります。
合格後は家庭裁判所調査官補(公務員)となり、2年間の研修を受けます。
その後に晴れて家庭裁判所調査官となる事ができます。
裁判所職員総合研修所での2年間の研修では、憲法や民法、少年法などの法律の学習や実務的な問題に対して演習などの専門教育を受けます。
裁判所職員採用総合職試験(人間科学区分)の難易度は国家公務員総合職試験と同等のレベルと言われ、合格にはかなりの学習量が求められます。
合格を目指すなら、公務員資格スクールなどを活用して、受験対策をとる必要があります。
進学先について
ほとんどの家庭裁判所調査官が大学卒ということもあり、進学先には大学を選択すべきでしょう。
(受験資格に学歴制限はなく、大学に進学していなくても、試験の受験・合格には全く問題ありませんが、試験合格には最低でも大学に進学できる程度の学力は必要。)
裁判所職員採用総合職試験(人間科学区分)には、家庭裁判所調査官の業務内容に活用しやすい分野である社会学や心理学、社会福祉学、教育学などに関しての問題が多く出題されます。
そのため、進学先には、それらの分野が学習できる大学の社会学部や教育学部などが勧められます。
※試験対策をしっかりとしていれば、まったく別の学部や大学自体に進学していなくても全く問題はありません。
【試験データ】 試験倍率は例年10倍以上で、合格率は5%程度の難関試験。
【関連リンク】 最高裁判所
収入について
家庭裁判所調査官は国家公務員です。
そのため、給与は国家公務員の規定に準じて支給されます。
国家公務員の平均年収は約660万円。
家庭裁判所調査官の初任給は約20万円程度で、ボーナスや住宅手当てなど各種手当ても支給されます。
-更新13-02-01 -チェック17-02-01