なるには難易度 | 業務経験が7年以上必要とされるため、経験を積んだ熟練者のみなることができる。 |
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年齢制限 | 特にはない。 |
学歴 | 学歴による制限はない。 |
収入状況 | 多くの人が造園会社などに勤務し、その能力を活かしている。そのため収入は勤務する会社次第。 樹木医専業で独立して仕事をするケースもあるが、需要が少なく十分な収入を確立することは難しい。 |
樹木医とは
樹木医とは樹木の治療・診断を行う木専門の医者の事をいいます。
樹木医試験に合格すれば樹木医になることができ、樹木医資格取得者は全国に約2000人(2012年)。
試験の合格率は20%程度。
取得者の平均年齢は40歳以上と高めの数字になっています。
これは、受験資格に7年以上(樹木医補は1年)の業務経験年数が設定されているためで、若年層の取得者は少ない。
仕事内容について
樹木医の仕事は地域開発の影響で環境が変化したり、大気汚染の影響などで衰弱してしまった樹木の状態を見極め、治療することです。
依頼のあった樹木の状態を調べ、衰弱度合いを見ます。
外からは見ることのできない、根っこや土壌の状態までも調査します。
その後、何らかの病気にかかっていないか肉眼やルーペを使用して調べ上げ、原因を特定し、最適な治療を施します。
クライアントの依頼に応じて、一般の街路樹の木々から、庭園の木までありとあらゆる樹木の治療を行います
時には、樹齢数千年クラスの大木や国の天然記念物に指定されているような名木を担当することもあります。
木にも病気の名前がある
人間の病気と同様に樹木にも~病といった病気があります。
-うどんこ病-
葉の表面や裏側が病原菌の菌糸で覆われる病気。
-すす病-
葉の表面や茎などが黒い菌糸で包まれ、まるですすがかかったように黒く見える病気。
-もち病-
おもちのように葉の部分がふくれあがる病気。
樹木の診断、治療等に関する業務経験が7年以上。
樹木医補の場合は、認定後の業務経験が1年以上。
樹木医試験
樹木医
樹木医になるには
樹木医には樹木医試験に合格すればなることができます。
ただ、試験は誰にでも受験できるものではなく、応募資格を得るためには、7年ないし1年以上の業務経験が必要なので、樹木医をめざすなら、とりあえずはどこか関連会社・団体で働く必要があります。
業務経験→応募資格取得→樹木医資格取得となります。
-関連会社の一例-
◇造園会社
◇植木屋さん
◇建設コンサルタント
◇大学の研究所など
【樹木医試験の応募資格】
・樹木の診断、治療等に関する業務経験が7年以上の方。
・樹木医補は認定後の業務経歴が1年以上の方。
※業務経験とは樹木の保護、樹勢回復等に関する研究或いは実務に従事した期間
※樹木医補とは認定された大学や短大(樹木医登録学校)などで樹木医に関する一定の単位を取得した者のこと。
樹木医補として試験に臨む場合は1年の業務経験でOK.。樹木医よりも6年早く受験することができる。
-業務経験について-
・大学及び研究所の教職員、研究員及び大学院生(林学、農学、造園学、園芸学等)
・国、地方公共団体の農林・緑化関係職員
・農林業・緑化関係の公益法人、会社等の役職員
・農林高等学校、専門学校の教職員
・造園業、植木生産業、農業(果樹栽培等)、林業(伐木作業は除く)等の従事者 など
【樹木医試験について】
樹木医試験には第1次審査と第2次審査があります。
樹木医試験の合格率は20%程度と難易度の高い試験。
【第1次審査】
・筆記試験
・業績検査
※120名が選抜される。
【第2次審査】
・研修(2週間程度の研修)
・面接
・資格審査
※第2次審査を突破すれば樹木医となる。
ほとんどの方は参考書をもとに独学で樹木医になっているようです。
日本樹木医会HPに合格体験記や参考図書などが紹介されています。
収入について
現在、「樹木医」を職業として確立している人、つまり、樹木医として専業でご飯を食べている人はあまりいません。
理由は簡単で「樹木医」という職業は仕事の需要が少なく、生活するに十分な報酬が貰えるようなものではないためです。
樹木医資格取得者は他に本業を持っている人がほとんど。
造園業者などに勤務し、能力・知識を生かすケースが多い。
その場合の収入は会社の規程によります。
-更新13-03-01 -チェック18-04-01