なるには難易度 | 日々の努力と才能、金銭的に恵まれた人だけがなることができる職業。相当に難しい。 |
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年齢制限 | 一線級のプレイヤーは10代~20代の内にプロになる。 |
学歴 | 必要ない。 |
収入状況 | 賞金ランキング1位の選手で1億円から2億円程度の賞金。 スポンサー収入も合わせるとトッププロの年収は数億円程度。 |
プロゴルファーとは
プロゴルファーとはゴルフのプロ資格を持ち、ゴルフをプレーすることで生計を立てている人のことをいいます。
有資格者は全国に5000人以上で男性と女性のそれぞれにプロ資格があります。
仕事内容
2種類のプロゴルファー
プロゴルファーには2種類の「プロ」が存在しています。
世間に知られているほとんどは「ツアープロ」の選手ですが、実際の割合としては「ティーチングプロ」がほとんどを占めています。
1.「ツアープロ」
ゴルフのツアートーナメントに参戦して、全国各地のゴルフ場でトーナメントを闘います。
石川遼選手や松山英樹選手など、テレビやニュースに出演しているゴルファーはほぼ全てが「ツアープロ」です。
2.「ティーチングプロ」
主にアマチュアに対してゴルフレッスンを指導して収入を得るプロです。
ゴルフ場や打ちっ放しの練習場に所属している人がほとんどですが、フリーランスとして活動している人もいます。
また、「ツアープロ」はトーナメントに出場して賞金で生活することが本道ですが、成績の芳しくない選手はそれでは生活ができません。
そのため、「ティーチングプロ」としてコーチ業を担当して収入を得ながらツアーに参戦している選手もいます。
スケジュールについて
年間で30試合程度を闘うツアープロは年中、全国各地を転戦しています。
1つのトーナメントは木曜日と金曜日に予選が行われ、上位成績者が土曜・日曜の本大会に出場する事ができます。
だいたいは1週間を1セットとして、月曜日から現地入りし、火曜日からはコースの確認と練習を行いながら木曜日の予選・本戦に臨みます。
プロテストに合格する
プロゴルファー
ツアートーナメントで優勝
プロゴルファー
プロゴルファーになるには
プロゴルファーになるにはプロテストに合格するルートと、ツアートーナメントで優勝するルートの2つのルートがあります。
1.プロテストに合格する
【男子】
その年の4月1日時点で男性は16歳以上。
プレ予選プロテスト、第1次プロテスト、第2次プロテスト、最終プロテストの4段階で構成されています。
それぞれの段階で2~4日間の競技を行い、上位50位までが合格。
【女子】
その年の4月1日時点で18歳以上。
女子プロゴルフ協会に5年以上所属する会員2名の推薦が必要。
第1次プロテスト、第2次プロテスト、最終プロテストの4段階で構成されています。
それぞれの段階で2日~の競技を行い、上位20位までが合格。
プロテストは男子・女子ともに数百人が受験するため最終的な合格率は10%以下です。
日本女子プロゴルフ協会
プロテストだけでもかなりの費用が必要
プロテストを受験するだけでも数十万円もの必要が必要になります。
資金面で余裕がない場合はプロゴルファーになることは不可能に近いでしょう。
プロテストに合格するだけでは駄目
プロテストに合格するだけではツアートーナメントに出場することはできません。
男女ともに「クオリファイングトーナメント(QT)」に参加して、成績上位に入ってはじめてプロツアートーナメントに出場する事ができます。
2.ツアートーナメントで優勝する
年間に30試合程度開催されているプロトーナメントに参加して優勝すれば、プロ資格を取得することができます。
ただ、賞金ランキング上位のトッププロも出場しているトーナメントですから、優勝することは相当に難しいのが現実で、このルートでプロ入りする選手はほとんどいません。
そのため、このルートからプロ入りした選手は一線級のトッププロばかりです。
【代表的な選手】
・宮里藍選手
(高校3年の時に「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント」で優勝)
・松山英樹選手
(東北福祉大学在学中に「三井住友VISA太平洋マスターズ」優勝)
・石川遼選手
(「マンシングウェアオープン KSBカップ」史上最年少優勝)
ゴルフはとにかくお金のかかるスポーツ
上記のプロテストだけでも数十万円が必要になりますが、そこに至るまでの練習の過程でも相当の金銭的負担が必要になります。
まず、ゴルフは公園や野原で気楽にできるスポーツではありません。
レッスンコーチの授業料、打ちっ放しの練習場(1回あたり数千円)や実際のコース練習(1回あたり1万円~)など、練習するだけでも相当な費用がかかります。
幼少期からプロを目指す人も少なくありませんが、親の経済力がその後の成長の鍵を握ると言っても過言ではない現実があります。
研修生・練習生の制度
ゴルフ界には練習生と研修生という育成制度が存在しています。
これはゴルフ場のスタッフとして働きながら、コースが空いている時間などに自身の練習を行えるという制度です。
ゴルフ場としては、ゴルフに詳しいスタッフ(キャディ業務、マスター室補助業務など)を確保できるメリットがあり、研修生・練習生としては高額な練習費用を支払うことなく練習させてもらえるメリットがあります。
月収はおおむね10万円~15万円程度と多くはありませんが、一番難しい練習場の確保が約束されているため、トッププロを目指す人にとっては魅力的な制度になっています。
練習生:プロテスト合格者で、ツアープロを目指す人。
研修生:プロテストの合格を目指すアマチュア。
収入について
日本の男子賞金ランキング1位で1億円~2億円程度。女子もほとんど同様の金額です。
2014年のランキング100位までの平均賞金金額は約3000万円とかなりの金額ですが、下位の90位ともなると一般のサラリーマン程度の収入しか稼ぎ出すことはできません。
順位 | 名前 | 獲得賞金 | 順位 | 名前 | 獲得賞金 |
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1 | 小田孔明 | 1億3731万8693円 | 1 | アン・ソンジュ | 1億5307万5741円 |
2 | 藤田寛之 | 1億1627万5130円 | 2 | テレサ・ルー | 1億2317万2186円 |
3 | 近藤共弘 | 1億708万9056円 | 3 | イ・ボミ | 1億1978万3686円 |
4 | 岩田寛 | 9779万4191円 | 4 | 申ジエ | 1億414万8525円 |
5 | 宮本勝昌 | 9104万8150円 | 5 | 成田美寿々 | 9894万6893円 |
6 | 片山晋呉 | 8553万5243円 | 6 | 酒井美紀 | 9254万5086円 |
7 | 池田勇太 | 7755万2862円 | 7 | 大山志保 | 8829万1648円 |
8 | 谷原秀人 | 7749万2097円 | 8 | イ・ナリ | 7865万18円 |
9 | 金亨成 | 7369万6675円 | 9 | 原江里菜 | 7654万9619円 |
10 | 竹谷佳孝 | 6453万8290円 | 10 | 上田桃子 | 7431万5585円 |
11 | 宮里優作 | 6429万9792円 | 11 | 渡邉彩香 | 7236万7610円 |
12 | 藤本佳則 | 6128万5279円 | 12 | 穴井詩 | 6578万8279円 |
13 | 張棟圭 | 5875万3618円 | 13 | 鈴木愛 | 6042万4436円 |
14 | 手嶋多一 | 5870万3792円 | 14 | リ・エスド | 5947万680円 |
15 | I-H.ホ | 5691万3416円 | 15 | 横峯さくら | 5789万4828円 |
賞金ランキング90位から100位まで。
90 | 木下稜介 | 708万9641円 | 90 | 下村真由美 | 605万9500円 |
91 | 井上信 | 700万2607円 | 91 | J.スピーチリー | 574万1500円 |
92 | 上平栄道 | 670万4760円 | 92 | ジョンヘジン | 523万6700円 |
93 | 上田諭尉 | 661万2849円 | 93 | 茂木宏美 | 468万5600円 |
94 | J.チョイ | 656万5705円 | 94 | 浅間生江 | 428万5000円 |
95 | 時松隆光 | 637万2053円 | 95 | 大谷奈千代 | 410万4000円 |
96 | 横田真一 | 616万400円 | 96 | 堀琴音 | 389万7000円 |
97 | C.ストラウド | 610万円 | 97 | 金井智子 | 386万6000円 |
98 | 小池一平 | 593万5923円 | 98 | 菊地明砂美 | 367万4866円 |
99 | 野仲茂 | 544万485円 | 99 | 高林由実 | 367万円 |
100 | 甲斐慎太郎 | 530万2666円 | 100 | 岡村咲 | 347万6000円 |
賞金だけで生活できるプロゴルファーはトップ70
賞金だけで満足に生活ができるプロゴルファーは年に1000万円以上を稼ぎ出せる賞金ランキング60位から70位くらいまでだと言われています。
トッププロにはスポンサー収入も
賞金ランキング上位に入るトッププロであれば、ウェアや用具、CM出演などのスポンサー収入が期待できます。
松山英樹選手や石川遼選手のようなトッププロともなるとスポンサー契約だけで年間に数億円の契約が結ばれているため、年間に稼ぎ出す賞金額よりもスポンサーからの収入の方が多くなります。
ツアープロは経費が膨大
ツアープロは年間に30試合程度、全国のゴルフ場を遠征しながらトーナメントを戦っています。ツアーの主催者から諸経費は支給されないため、滞在費や交通費など諸経費で年間に500万円以上は必要になります。
その他にキャディーなど同行スタッフの費用なども含めると相当な金額になり、トッププロでない限りは賞金だけでは生活はできません。
トッププロ以外のプロゴルファーの収入源
賞金だけで生活ができるトッププロ以外のプロは、ほとんどの人がゴルフ関連の副業(本業)を持っています。
アマチュアにゴルフを教えるレッスンプロやゴルフ場のスタッフなどゴルフ関連の仕事に就いていることが多いようです。
また、ゴルフとは全く関係のない仕事をしながらトッププロを目指す人もいます。
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