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なるには難易度 | ピアノの調律師養成校に進学して技術を修得するのがメインルート。努力次第でなるだけならば難しくはない。 |
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年齢制限 | 明確な制限はない。 |
学歴 | 調律科のある専門学校か音楽大学に進学する必要がある。 |
収入状況 | 1回あたりの調律料金は1万円~。 月収にして20万円程度がボリュームゾーン。 ※ピアノの程度や所属する会社によって異なる。 |
ピアノ調律師とは
ピアノ調律師とはピアノの調律(チューニング)や保守管理を行う専門家のこと。
弦の張力をひとつひとつ手作業で調律していく姿はまさに「職人」といえます。
ピアノ調律師の仕事について
チューニングハンマーと呼ばれる専用の工具を使用して弦のチューニングピンをまわし、ひとつひとつの音の高低を調節していきます。
繊細で構造が複雑なピアノには弦が200本以上も使用されているため、その作業量は膨大なものになります。
ピアノ調律師はサービス業
ひとりで黙々と作業を行いまさに「職人」と言うに相応しい調律師ですが、実際には完全なるサービス業です。
調律では音を少しづつ最適なものに合わせていきますが、「調律師の音」と「弾き手の音」は微妙に異なります。
当然ながら「弾き手の音」に合わせていかなければなりませんが、そこで相手の求める音をくみ取るコミュニケーション能力が何よりも重要になります。
一人前になるには
調律師の養成校を卒業したからといって、一人前の調律師になれるわけでありません。
まずは先輩の指導を仰ぎながら少しづつ経験を積んでいき、調律師としての技能を学んでいきます。
一人前の「ピアノ調律師」になるには少なくとも5年以上の経験は必要になるといいます。
調律科のある専門学校・音楽大学に入学
or
楽器メーカーの調律師養成施設
技術を修得
ピアノ調律師
ピアノ調律師になるには
ピアノの調律師になるには技術を修得するために「調律科」のある専門学校・音楽大学・楽器メーカーの養成施設に進学するのが一般的なルートです。
学校・養成施設一覧
静岡・東京・愛知・京都にしか養成校はありません。
・ヤマハピアノテクニカルアカデミー(静岡県)
・カワイ音楽学園(静岡県)
・国立音楽大学別科ピアノ調律(東京)
・ESPミュージカルアカデミーピアノ調律科(東京)
・代官山音楽院ピアノ調律科 (東京)
・中部楽器技術専門学校ピアノ調律科 (愛知県名古屋市)
・京都ピアノ技術専門学校 (京都府京都市)
上記の学校の他では、調律会社での養成や調律師への弟子入りから調律師になるケースもあります。
身長が低い人は調律師になれない?
ピアノにもいくつかの種類があり、狭いスペースでも設置できるように工夫された少し背の高い「アップライトピアノ」という種類のピアノがあります。
アップライトピアノの調律にはそれなりの身長が必要になるため、背の低い人は調律することが難しくなります。
調律師としての勉強が無駄になることを防止するために養成校によっては応募条件に身長制限を設定しているところもあります。
※おおむね150cm~155cm。
絶対音感は必要ない
ピアノ調律師になるために絶対音感は必要ありません。
それよりも音域の広さが重要になります。
※音域が狭くなるため、ipad、ウォークマンなどのイヤホンで音楽を聴いている人は今すぐに辞めた方が良いそうです。
卒業後は
ピアノメーカー、楽器販売店、ピアノ工房、調律事務所、音響メーカーなどでピアノ調律師として働きます。
技術の高い人は経験を積んだ後に独立する人もいます。
収入について
一般的な調律料金は状態によっても様々ですが、1回あたりは1万円から高くても10万円程度。
ピアノは年に何回も調律する楽器ではないため、多くの需要があるわけではありません。
また、繊細な作業の連続ですから、1日に何台もこなすのは不可能に近いそうです。
そのためピアノ調律師の年収は低く、年収にして200万円台から300万円台が多いといいます。
-更新13-08-01 -チェック18-08-01