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なるには難易度 | 各出版社が開催している新人賞を受賞し、小説家デビューというのがメジャーななり方だが、毎回、数千もの作品応募があり、受賞することはかなり難しい。 |
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年齢制限 | 制限はない。 第148回芥川受賞者の黒田夏子さんは75歳で受賞されました。 |
学歴 | 必要ない。 |
収入状況 | 下は0円から、上は億単位まで人気によってさまざま。 過去に高額納税者の公表が行われていましたが、人気作家の西村京太郎さんや赤川次郎さんは例年、数億円の納税をするほどの収入状況でした。 ただ、小説家として十分な収入を得られる人はほんの一握り。 芥川賞や直木賞の受賞者でさえ、小説家一本で生活できる人は少ない。 |
小説家とは
小説家とは小説を書く人のことをいいます。
原稿料などをもらわずにアマチュアで書く人、プロとして原稿料をもらいながら書く人がいますが、一般的にはプロとして小説を書く人のことを小説家と呼ぶ傾向にあります。
しかし、実際のところは、はっきりとした定義はありません。
小説には様々なジャンルがあり、代表的なものに大衆小説や純文学、ライトノベル、推理小説、官能小説などがあります。
小説家の仕事
小説家の仕事内容はとにかく良い(売れる)小説を書くこと。
一日中机の前に座っていても苦にならないくらい文を書くことができる人でないと、なかなか続けられるものではないとか。
原稿には必ず締め切りはありますが、しっかりと良い作品が書けているならば、日中はいつ起きても、いつ寝ても構いません。
担当者との打ち合せなどもありますが、時間的にはかなり自由のある職業といえるでしょう。
小説家であれば、常に新しいアイデアが求められます。
いつでもポンポンとアイデアが湧き出してくるわけはなく、新しい作品を産み出すまでの「産みの苦しみ」はどの作家も経験することだそうです。
小説家として、この時期が一番苦しいものなのだとか。
小説の中には、場所や職業、人物像など、いろいろな情報や設定が含まれています。
実際と異なるいい加減な知識で小説を書くわけにもいかず、事前にしっかりと取材をすることも大事な小説家の仕事のひとつです。
居住地について
日本の出版社はほとんどが東京にある為、首都圏に近い方が何かと都合が良く、小説家として活動する人は首都圏に居住しやすい傾向にあります。
しかし、最近はインターネット等の通信技術の発達で昔ほどその傾向は強いものではなくなり、地方に住みながら活動する人も増えています。
小説家になるには
小説家になるには特に必要な資格などはなく、小説を書くことができるならば年齢、性別、国籍等全く関係ありません。
新人賞として有名な賞「文藝賞」受賞者には、中学三年生の15歳で受賞した三並夏さんや高校生の17歳で受賞した綿矢りささんなどがいます。
このような状況から優れた作品さえ書ければ、年齢は関係ないといえます。
小説家になるには主に2パターンあります。
ひとつは各出版社が開催している新人賞など各賞に応募し入賞することです。
出版社が開催しているため、入賞=小説家デビューと考えても良いでしょう。
一番わかりやすい方法です。
仮に入賞ができなくても、その作品に光るモノがあれば、出版社の方からスカウトされることもあります。
有名な新人賞:文藝賞・すばる文学賞など。
ただ、有名な新人賞は毎回数千作もの応募があり、その中で賞をとることは並大抵のことではありません。
かなりの難関だと言えるでしょう。
もうひとつは、出版社などに自分の作品を持ち込んだり、郵送したりして出版社の人に作品を読んでもらい、そこから小説家デビューへと結びつける方法があります。
しかし、こちらの方法では出版社の人に必ず読んでもらえるとも限らず、コネがないとなかなか持ち込みもしにくいため、多くの人は新人賞経由のコースを選択する傾向にあります。
その他のパターンとしては、同人誌やHP、携帯サイトなどで作品を発表し、それが注目されデビューにいたるケースもあります。
最近は携帯小説の人気が高く、話題になりやすいため狙い目といえるかもしれません。
小説家の収入
小説家の収入源は主に原稿料と印税です。
原稿料とは雑誌などで掲載するときに1ページあたり「~円」として貰える収入です。
例:30ページ掲載されたので、1ページあたり5000円として、15万円。
印税とは本などを出版した際にその本が売れた部数に対して、ある一定の割合(10%が一般的)で貰える収入のことです。
例:1冊1000円、印税10%の本が、100万部売れたので1億円など。
小説を書くだけでなく、雑誌のコラムに連載をしたりして収入源を確保する小説家も多い。
後は、映画化やドラマ化された場合、原作料などの収入も。
小説家のほとんどは兼業
毎年、数千万円の高額所得を得ている小説家は数多く存在しています。
しかし、小説のみの収入では生活をするには十分でなく、他に本業を持ちながら小説を書く「兼業作家」として活動している人が小説家のほとんどを占めます。
小説界の一番有名な賞である、「直木賞」「芥川賞」の受賞者ですら、小説家業一本では十分な収入を得られない人が少なくありません。
売れる作品を書きつづけることができれば収入は増加、安定しますが、逆に売れる作品を書けなくなった時には次回作の依頼はなくなり、小説家としての活動ができなくなることもあります。
-更新13-02-01 -チェック16-09-01