なるには難易度 | なるためには2年間の研修が必要。 9割以上が女性。 |
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年齢制限 | 23歳以上63歳未満など。 ※各施設によって年齢制限は異なる。 |
学歴 | 制限なし。 |
収入状況 | 完全ボランティア。 収入が発生することはない。 |
いのちの電話相談員とは
日本の年間自殺者数は3万人を超えています。
この数は一日に約100人が自殺している計算になります。
ちなみに、交通事故での死者数は年間5744人(2007年度)。
残念な事に日本では交通事故で亡くなる人よりも、自ら命を絶つ人の方が多いという悲しい現実があります。
とあるエピソード
富士の樹海での自殺者の着信履歴を調べたところ、いのちの電話へと電話をかけた記録が残っていたそうです。
相談員の不足から回線が常に通話中の状態であったため、亡くなられた方の電話が相談員へとつながることはありませんでした。
電話がつながっていれば・・。
各地のいのちの電話団体では毎年、相談員を募集しています。
仕事内容について
いのちの電話相談員は悩みを持ちながらも、相談する相手がいない人からの電話に対して2年間の研修で培った知識、教養を生かし話し相手となり相談に応じます。
いかにして、「相談者のこころの負担を軽くしてあげられるか」を常に考えて行動します。
設立目的は自殺の予防が目的でしたが直接自殺に関する相談は全体の10%未満で、それ以外の相談がほとんどを占めます。
相談者が名前を名乗る必要はなく、相談員も匿名で対応します。
現在、高齢化や不況の影響で相談員は減少傾向。
不況になれば自殺者が増加する傾向にあり、どこのいのちの電話も回線がパンク状態で、とても忙しいといいます。
いのちの電話相談員の状況
いのちの電話は北海道から沖縄まで日本全国に存在しています。
24時間体制で相談を受け付けている団体も約半数あり、月に何回かの泊まりがけの夜勤があることもあります。
20歳以上
養成講座・研修
(2年間)
いのちの電話相談員
いのちの電話相談員になるには
いのちの電話相談員には、2年間の研修を修了後、認定され、相談員になることができます。
2年間の研修・講座は必須となります。研修・講座なしで相談員になることはできません。
また、相談員には年齢制限があります。
各地域のいのちの電話団体によって様々ですが、基本的には20~23歳以上から65歳未満となっています。
東京いのちの電話:23歳~61歳(講座修了者)
関西いのちの電話:23歳~63歳(講座受講時)
2年間の研修では1年目は電話研修やグループ研修があり、2年目にはインターン実習などがあります。
尚、研修に必要な総額数万円の費用は全て自分で負担する必要があります。
研修終了後は相談員に認定され、いのちの電話相談員として活躍することになります。
時間に余裕のある専業主婦が多く、相談員の9割が女性です。
収入について
いのちの電話相談員に報酬は無く、ボランティアでの活動になります。
交通費・研修費も支給されないため、金銭的にはマイナスになります。
しかし、その「やりがい」は何物にも代え難い報酬となることでしょう。
-更新12-01-01 -チェック15-05-01