なるには難易度 | 競輪学校への入学試験では1000メートルを1分10秒前後で走りきる能力が必要。 この数字は一般の人にはまず不可能で、試験前に相当な練習量が求められる。 ※自転車能力を問われない試験もあり。 |
---|---|
年齢制限 | 競輪学校の入学試験は17歳以上から受験でき、年齢の上限はない。 2012年には史上最高齢の35歳で合格した人も。 |
学歴 | 高卒以上の学歴が求められる。 |
収入状況 | 競輪選手の平均年収は1000万円を超えている。 |
競輪選手とは
競輪選手とは、公営競技である競輪において自転車のレースを行い賞金を稼ぐプロスポーツ選手。
どの競輪選手も厳しいトレーニングの結果、太ももが異常に発達していて、大きい選手では、太もも周りが70センチを超えている選手もいます。
・競輪選手の総数は約3300人(2011年)。
・屈強な体をした競輪選手がこぐ自転車のスピードは最高時速70キロ。
・競輪選手が使用する自転車は一般に使用されている自転車とは異なり、トラックレーサーと呼ばれるトラック競技専用の自転車です。
※トラックレーサーとはキャリパーブレーキや変速機などがありません。一般の人が使用すると運転が難しい自転車。
仕事内容
競輪選手は公営競技の競輪で自転車レースを行い、着順を競い合います。
※公営競技とは国が認める公営のギャンブル。競輪の他に競馬、競艇、オートレースの4種類がある。
競輪選手はレースに出場し、順位を競い合うわけですが、レースに勝つにはスピードやスタミナといった本質的な個人能力の他に、レース戦略も重要になります。
競輪選手がこぎ出す自転車のスピードは最高で時速70キロ以上にもなり、風圧はかなりのもの。
風圧を避けるポジショニングや仕掛けるタイミングなどレースの展開を読む力も着順に大きく影響します。
ただ、単純に能力が高ければ勝てるスポーツではありません。
トレーニングについて
競馬や競艇・オートレースなど、馬やエンジンを使用する他の公営競技とは異なり、競輪選手は自身の体を動力源としています。
レースの無い日にも能力を高めるために、日々、トレーニングを行わなければなりません。
ちなみに、競輪では1年中レースが開催されているため、プロ野球やプロサッカー選手の様なオフシーズンはありません。
日々の厳しいトレーニングが求められる職業です。
競輪選手の選手生命
自身の肉体を動力源としている競輪では、若い選手ほど強く、体力の落ちてくる年代になれば即座に引退に追い込まれるようなイメージがしますが、実は競輪選手の選手生命はかなり長く40代や50代の選手でも普通に活躍しています。
競輪選手の引退平均年齢は40歳前半。
選手のクラス分け(2012年)
競輪選手は能力別にS級S班からS級1班、S級2班、A級1班、A級2班、A級3班の6つにクラス分けがされています。※昇級、降級は半年ごとの成績に応じて決定される。
高校卒業
日本競輪学校入学・卒業
競輪選手
(選手資格検定に合格後)
競輪選手になるには
競輪選手になるには、静岡県にある日本競輪学校に入学・卒業する必要があります。
競輪学校は1年間(成績優秀者は半年)。
生徒は男子は坊主、女子はショートカット。
必要な学費は100万円程度。
受験資格は
◇日本国内に居住している17歳以上で高卒以上の学歴有する者。
受験資格の年齢の上限が撤廃されたため、高年齢の志望者も受験が可能になりました。
※以前は競輪界は男性のみの募集でしたが、2010年より新たに女子競輪選手の募集が行われています。第1回の試験では36名の合格者が生まれました。
合格者にはアマチュア自転車のトップ選手や他競技のオリンピック経験者など、そうそうたる顔ぶれが合格しています。
試験について
競輪学校への入学試験には以下の2つのルートがあります。
※以前に実施されていた学科試験はなくなりました。
1.技能試験(自転車の能力をみる試験)
主に自転車競技経験者が対象となる試験。
試験では自転車のタイムトライアルなどを行い、能力によって合否が決まる。
1000メートルのタイムトライアルで1分10秒前後が求められる。
1000メートル、1分10秒前後はかなりのトレーニングが求められる数字。
合格には相当な走力が求められます。
2.適性試験(運動能力をみる試験)
自転車競技未経験者が対象。
自転車に対する運動能力が測定され、合否が決まる。
※背筋力や垂直跳びなど。
自転車経験者が多く受験する技能試験コースの方が合格者は多い(8割程度)。
その他にも特別選抜入試がありますが、こちらは自転車競技やその他のスポーツで世界的に活躍した人のみが受験する特別な試験で、一般の人には関係のないルート。
受験者 | 最終合格者 | 合格率 | 倍率 | |
第104回
(女子) 平成23年実施 |
38人 | 20人 | 52.6% | 1.9倍 |
第103回
(男子) 平成23年実施 |
375人 | 36人 | 9.6% | 10.4倍 |
第102回
(女子) 平成23年実施 |
46人 | 36人 | 78.3% | 1.2倍 |
第101回
(男子) 平成22年実施 |
427人 | 36人 | 8.4% | 11.8倍 |
競輪学校入学後
競輪学校に入学した後は厳しいトレーニングが待っています。
男子は坊主に、女子はショートカットに髪を切り、規則正しい生活を送ります。
競輪学校卒業後は、選手として華々しく競輪界にデビューすることになります。
【関連リンク】
◇日本競輪学校
◇競輪オフィシャルサイト
収入について
競輪選手の収入源は主にレースの賞金と出場手当などの各種手当になります。
1レースに出場すれば、最下位だったとしても3万円程度の出場手当てが支給されます。
また、選手をある一定の期間勤めれば、退職金2000万円、年金年間120万円が15年間支給されます。
競輪選手の平均年収は1100万円~1300万円。
獲得賞金1位の選手で2億円程度、トップクラスの選手で1億円以上。
S級1班:平均3000万円程度
A級1班:1100万円程度
A級3班:800万円前後
毎年、年末に行われる競輪界最大のビッグレース【KEIRINグランプリ】の賞金は1億円。
最下位の9着でも500万円が支給されます。
1着:1億円
2着:2000万円
3着:1200万円
4着:800万円
5着:660万円
6着:570万円
7着:540万円
8着:520万円
9着:500万円
【2010年 競輪選手 年間獲得賞金ランキング】
1.村上博幸 2億3793万円
2.村上義弘 1億3254万円
3.山崎芳仁 1億1815万円
4.市田佳寿浩 1億1016万円
5.武田豊樹 9217万円
-更新13-02-01 -チェック15-12-01