幼稚園教員

幼稚園教員は幼児と時間を共有し、一緒に遊んだり、音楽をかけて踊ったりすることを通して、協調性や自主性、社会のルールなど、人としての基礎的な教育を行います。

「滑り台を滑るのは、じゅんばんこだよ。そうすればみんなが滑れるよ。」
「はさみを誰かに渡すときは、持つ方を相手側に向けて渡すんだよ。そうすれば安全に渡せるよ。」
など、遊びや日々の生活の中で、ルールや生活習慣などを学ばせます。

また、日誌を記入したり、保護者との連絡帳に幼児の様子を書き込んだりと、間接的な仕事も少なくありません。
子供たちが帰宅した後も、行事の準備などに追われることが多く、忙しく時間を過ごすケースが多いようです。

幼稚園教員の勤務状況

勤務時間は規則的で朝の8時くらいから5～6時くらいまでが一般的。
保育所のような夜遅くまでの延長保育は無く、勤務はしやすい。

幼稚園教員になるには

幼稚園教員には幼稚園教諭の教員免許を取得し、公立・私立幼稚園に採用されればなることができます。

幼稚園教員の免許

幼稚園教諭の免許には専修免許状・一種免許状・二種免許状があります。

◇二種免許状　短大や専門学校などの養成課程のある学校を卒業すれば取得できる。
◇一種免許状　養成課程のある大学を卒業すれば取得できる。
◇専修免許状　養成課程のある大学院を修了すれば取得することができる。

※養成施設の中には、通信教育や夜間に開校しているところもあります。

幼稚園教員資格認定試験という、保育士として3年以上従事した人で高校卒以上の学歴または大学に入学できる資格を持つ人にも、幼稚園教諭免許を取得できるようにと実施されている試験もあります。
試験に合格すれば幼稚園教諭二種免許を取得する事ができます。
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就職について

幼稚園の就職先には、大きく分けて公立の幼稚園と私立の幼稚園があります。
公立幼稚園への就職は公務員試験を受験し、採用されれば、各自治体の地方公務員の幼稚園教員として働きます。
ただし、公務員試験は高倍率でかなりの狭き門。
私立の幼稚園は各幼稚園が独自に採用を行っています。

地方自治体によっては、幼稚園教諭の採用試験の受験資格として，幼稚園教諭免許以外に，保育士資格も持っていることを条件としているところもあるので、両方の資格を取得しておいた方が何かと都合が良いようです。
※養成校の中には幼稚園教諭免許と保育士資格を同時に取得できるところもあります。

幼稚園教員全体の平均年収は約335万円。
※平成24年賃金構造基本統計調査
似た職業の保育士との差はあまりありません。

幼稚園には公立幼稚園と私立幼稚園があります。
「公立」と「私立」で仕事内容に大差はありませんが、収入には大きな差があります。

【公立幼稚園】　

公立幼稚園に勤務する幼稚園教諭の割合は低い。
公務員試験を受験し、採用となります。
給与は公務員の規定に基づいて支給されるため、経験を積むにつれて収入は増加していきます。
地方公務員の平均年収は約700万円。

【私立幼稚園】

ほとんどの幼稚園教諭が私立幼稚園勤務。
幼稚園ごとに採用が行われる。
給与はその幼稚園の規定に基づいて決定されますが、一般的に経験を積んだとしても収入は大きく増加することはありません。
幼稚園教員全体の平均年収は340万円程度。